■犬山 11:00
 犬山の外れ、国道41号線の愛知岐阜県境付近は丘陵地帯になっている。名古屋を発ってからここまでは、時間にして3時間ほど走り続けてきたが、ひたすら平坦な道である。体力的に大した消耗はなかった。ここが初めての正念場になる。

 車道側の交通量はかなり多く、相当飛ばしている車も多い。対照的に歩道を行く歩行者の姿は見当たらない。自転車もほとんどいない。一度だけ、岐阜県美濃加茂市側から走ってくる自転車とすれ違ったが、道慣れた地元人だろうか、結構な坂道のはずなのに涼しい顔でこちらに向かって来た。

 歩道は、むやみやたらにアップダウンを繰り返す。41号線は高架のような形になっていて、これに交差する県道、市道、その他名もない生活道路は一方的に跨がれている。自動車専用道路のインターチェンジを想像するとわかりやすい。通り抜けの車以外に、道沿いに用のある車は側道に入り、スロープを下ってそれらの道に合流していくのだ。歩道はなぜか、それに強制的に付き合わされる。41号を降りる車がひっきりなしなら仕方がないと思う面もあるのだが、そういうわけでもない。無意味に坂を下らされ、下った分だけすぐまた上るの繰り返し。業腹である。いい加減でしんどくなってきたので、ついに自転車を降り、歩きながら手で押していく羽目になった。

 名城大学の校舎が見えた。事前に地図で確かめていた記憶の限りでは、もうすぐ美濃加茂に入るはずだ。

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