終わりよければ全てよし

 11:46発敦賀行きの電車に乗って福井駅を出る。疲れていたので福井城址には行かなかった。車中で過ごした時間の大半を眠りこけ、気がつけば敦賀の駅に着いていた。途中の今庄そば道場の看板を見てそばを食べたくなったのだけれど、敦賀駅にも立ち食いそば屋の類はなかった。そればかりか、乗り継ぎ駅としてそれなりに重要な駅であるはずなのに土産物屋の類もなく、40分近い待ち時間をエアコンさえも備え付けられていない待合室の中で悶々と過ごす。発車時刻よりもずいぶんと早く駅に入ってきた電車を見たときは地獄で仏に会った気分だった。そしてそれに乗り込むや否や、再び眠りに着く。この後、米原駅に着くまでの間もやはり眠り続け、米原から名古屋に帰るまでの間も眠り呆けることが出来た。普通なら18きっぷシーズン中の休日、米原駅から東へ向かう列車の中は酷い混雑に見舞われるものらしく、シートに座って眠っていられるなどは僥倖だったと言える。

 終盤は眠ってばかりいたが、連日続いた超早起きなのだからそれも仕方ないだろう。全てが終わろうとしている中で振り返ってみると、長野、新潟、石川、福井と、城跡を中心にかなりあちこちと駆けずり回ってきたが、最後に訪ねた一乗谷館跡の印象が良かったために旅程全般が締まって見える。それを差っ引いても、まずまず当たりの旅だったような気がする。ともあれ、とりあえず家に帰ればゆっくり眠る事もできる。あまりに定番過ぎて気に入らないセリフなのだが、「やっぱり我が家が一番」と口にせずにはいられない強行日程の18きっぷ旅は、こうして幕を下ろしたのだった。

















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