日光を見ずして

 日光東照宮は、1999年に日光の社寺の一つとして、世界遺産に登録されている。いわゆる二社一寺のうちの一社で、他の一社と一寺は、日光二荒山神社、日光山輪王寺だ。もっとも、これらは全てが極めて近い距離に造営されており、観光気分で訪問しようと言う時には、あえて区別するまでもなく、最も知名度が高い東照宮によって代表されるケースが多いようだ。

 所在地はもちろん、栃木県日光市である。もちろんとは言ってみたのの、地図で見る限りは山中に入り込んだところにあるような雰囲気で、栃木県内の表通りというか中心部からは隔たりがある。そのため、今回こうして訪問の機会を得るまでは、日光市なのか日光町なのか自信を持てない程度の認識だった。しかし、古くから風光明媚の地としては折り紙つきだったようで、なんでも「日光を見ずして結構と言うこと莫れ」と言う言葉もあるのだそうだ。

 今回の宿泊は、一応朝食だけは付いているので、これを食べてから出ることにする。しかしながら東横インは、わりかし安めの価格設定で色々なことをやろうとするため、各種サービスがどれも中途半端で、安かろう悪かろう的な感じになっているのは否めない。歯ブラシで歯を磨いていると、使い始めてからいくらもしないうちに毛がボロボロと抜け始めたのにはさすがに閉口したが、朝食も無料サービス品だけあって、さほどのものはない。おにぎり2種と、ワカメぐらいしか具のない味噌汁、パンとソーセージとマッシュポテト、デザートと言ったところが用意されていたが、これが東横インの標準メニューなのだろう。八戸や鹿児島で利用した時も、同じようなメニューだった気がする。朝食サービスの位置付けが違うにせよ、価格帯が近いルートインや、スーパーホテルの朝食に比べて貧相である。まあ、普段の旅行では朝飯抜きで行動することが多いのを思えば、食べるものがあるだけでも思えば御の字か。

 7時半少し前に宇都宮駅へ。ホテルからだと大して距離がないこともあって、意外とのんびりとできるのだが、ここでは一応、有名な餃子の像を撮影していくことにする。何年か前までは、宇都宮駅の東口にあったものだが、現在では西口側へ移動されている。移動時の作業の手違いで、一度は破損してしまったこともある餃子像は、栃木地方で産する大谷石製。ヴィーナスの誕生をモチーフに、女神が餃子の皮に包まれた意匠になっているのだそうだ。今回初めて、餃子像の意味するところが分かった。ちなみに、一緒にあった説明文を読む限り、製作に当たっては、高名・著名な人物が一切関わっていなさそうである。

 宇都宮から日光までは、もちろんJRの日光線で移動。日光への鉄道旅と言うと、東武日光線の方が一般的であるような頭がある。実際、ガイドブックにもそんなニュアンスが漂っているし、東武日光線の駅のほうがJRのそれより若干東照宮寄りに位置している。が、全ては18きっぷ使用のためだ。多少不便ではあるが、JR利用に徹する。宇都宮から日光までは、時間にして40分ほどの距離だ。外観がレトロ調の列車であることも相まって、のんびりとしたムードの電車行だが、のんびり感が高じて、思ったより遠いような気がしてくる。

 日光と言えば、今から20年ほど前に私の祖父が亡くなったまさに時、その娘であるところの私の母親がいたのが日光であった。私自身は一応、その死に目に会えたと言うか、医者のさじ加減で会わせてもらったのだけれど、母が戻ってきたのはそれから半日ほども経ってからの事だった。こうしてみると、日光から新幹線の駅がある宇都宮の駅まで戻るのも、一苦労だったのだろう。新幹線も、今よりは時間をかけて東海道を走っていた時代の話である。







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