二つの京

 水戸城見学の終わりは、すなはちこの冬の関東旅行の終わりを意味する。とりあえず、東京駅までは鈍行で移動し、そこから新幹線のぞみで帰る予定にはなっている。時間帯から言って、名古屋まで鈍行でも、ギリギリ今日中に帰ることは出来るのだけれど、のぞみには、日本の技術レベルの進歩を感じさせてくれるロマンがある。東京から名古屋まで2時間かからないそのスピードもさることながら、低騒音・低振動を実現させた高い居住性は、恐れ入ったものではないか。

 それは良いのだけれど、18きっぷはあと1回分残っている。18きっぷでの1日旅と言うのは、初期の頃にはよくやっていたが、これがなかなか難しい。1日のうちのかなりの時間を移動に費やさざるを得ない18きっぷ旅の特性上、行動範囲が限られてくるのだ。下手に1回分を残しておいても、これを有効利用出来るかどうかは怪しい。実際、どうも1回が生きる使用法が思い浮かばない。

 そうだ、京都行こう。帰りの列車が荒川だか多摩川だかを渡った頃、私の心は決まった。のぞみなら、京都まで2時間ちょっとである。さらに、名古屋から京都までを新幹線で移動する場合に比べ、東京‐京都間の新幹線移動は、割安になっている気がする。それに、いまだかつて新幹線で名古屋駅を通過する経験をしたことがない。だからと言ってどういうものでもないが、一度くらいはそういうことを経験してみるのも良いではないか。

 と言うことで、心は決まった。名古屋が単なる通過点になってしまったからか、東京から名古屋までの移動は、普段よりも短く感じた。それでいて、名古屋から京都までは、走りづめの横浜‐名古屋間の余韻に浸っているからか、これはこれであっという間に過ぎてしまった。

 京都駅に着いたのは、19時半を少し回った頃のことだ。勝手知ったる京都駅の構内を歩いて地下鉄駅まで移動し、地下鉄に乗っては三条駅で下車。いつもどおり、高瀬川沿いの小道から鴨川側に少し入った餃子の王将三条店で夕食とする。今日は店内が混みあっているために相席となり、対面に学生風の若者が座ったので、どうも居心地が悪い。

 昨日今日と関東近郊を流離ったと言うのに、今このとき京都の場末で夕食を摂っていると言うのは、少し不思議な気もする。三条店は、店内のリフォームは済んだのだが、メニュー構成が変わり、以前のような餃子+ラーメン+チャーハン+唐揚の取り合わせで千円也というオーダーが出来なくなったのが、少し残念だ。さらには昨日の宇都宮餃子館のことを思い出しながら、目の前の餃子をぱくついた。身も蓋もない言い方だが、王将の餃子の方がコストパフォーマンスが高いような気がする。

 宿はもちろん、そこからほど近いサウナオーロラである。ここでの行動パターンもいつもどおり。サウナを使い、明日の行動を構想し、ネットで情報収集した結果、計画が固まった。朝一番、徒歩で豊国神社の秀吉廟へ行き、帰りがけに東山を散歩し、その後奈良へ行って、唐招提寺と薬師寺に参拝することにする。

 見通しが立ったところで寝床にもぐりこんだ。が、同部屋で雑魚寝しているおっさんの誰かがいびきをかいているため、どうも落ち着いて眠れない。これもいつものことだが、こういう事態を想定して購入していたはずの耳栓が手荷物の中から見つけられなかったのが忌々しかった。







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