岡山おみやげ街道

 さて、ここからは京都を目指すことになる。長い移動となるが、山陽本線は乗継が容易なので、移動距離のわりには所要時間が短くて済む。ざっと8時間半で400kmほどを進むことになる。この先、乗換えが発生するポイントとしては広島駅、糸崎駅、岡山駅、相生駅もしくは姫路駅といったところになるだろう。岡山‐姫路間の乗継がネックにはなりそうだが、その先は早い。

 気になっているのは、職場へのお土産だ。旅程全体の中で移動時間の長い今回の旅だが、強いてどこへの旅かということになると、やはり山陰旅行ということになるだろう。お土産は山陰土産であるべきだ。しかし、ここまででまだお土産は手に入れていない。昨日のうちに、広島駅に山陰土産はないものか物色していたのだが、どうも広島駅で売っているのはもみじ饅頭をはじめ広島土産ばかりである。ならば、九州の玄関口たる博多駅が九州各地の土産物を集約しているが如く、山陰線の入口になる京都駅に山陰土産があるかといえば、それも絶望的だ。あの誇り高い京都が、京土産以外のお土産を売っているとは思えないし、これまで見かけた記憶もない。頼りは、岡山駅だった。伯備線の始発駅として、山陰地方とのパイプを持っている駅である。その反対に目を転じれば、瀬戸大橋線で四国と繋がっているが、少なくとも岡山駅の土産物売り場には、タルトや灸まん辺りの四国土産も売られている。多分、何とかなるだろう。

 そんな思いで電車に揺られること3時間。今回の長駆のおおよそ中間地点になる岡山駅では、案の定姫路駅行き列車が来るまでの長い待ち時間が発生した。その時間を利用して、しばしば世話になるおみやげ街道に足を伸ばすと、予想通り、山陰のお土産もあった。やはり、きび団子とままかりだけの土産コーナーではなかった。もっとも、山陰土産と言っても、これはという物は少なく、全般に地味なラインナップだ。伝統的な銘菓が不在で、因幡の白ウサギなど、記紀の神話に引っ掛けただけの洋菓子類が圧倒的に多い。名品とか定番とか言えるほどのものは見当たらなかったので、最終的には適当なところで手を打つ形にした。

 やがて、姫路行きの列車が到着。どうやら新見からやってきた伯備線発の列車らしく、岡山駅に到着した時点でかなりの乗客がいた。おまけに、岡山駅からの客もかなりの数がいたため、座席に座ることがかなわないまま、姫路まで約1時間の旅。まあ、この区間は大体いつもこんな物である。編成両数が多くなり、車両の輸送能力が向上する姫路から先は余裕を持って座ることが出来た。おまけに新快速なのですいすい進む。京都駅に到着したのは21時過ぎのことだった。

 昨夜予感(予定?)したとおり、夕食は三条の王将で。そのままサウナオーロラにもぐりこみ、明日の予定を確認して就寝。それほど早起きする必要はないので、目が覚めたタイミングから行動を開始し、時代祭に間に合わせ、帰りは新幹線を使おう。秋の乗り放題パスの今回有効期間は、今日で終わりを迎えた。






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