蝋人形の館

Victoria Peak (Hong Kong)

 昨夜、年の変わり目に香港市中に繰り出していった人の話によると、昨夜あれほど賑々しく執り行われたカウントダウンは(と言っても自分の目で見たわけではないけれど)、本当にカウントダウンだけで終わってしまったらしい。花火が上がるというわけでも、何か目新しいイベントが始まるというのでもなく、「3、2、1、0!」で盛り上がったと思ったら、そのうちに参加者たちは三々五々会場を引き上げていってしまったということだ。

 中国圏で派手に祝われる正月は、新暦1月1日ではなく旧正月の方だ。香港の1月1日は、一応祝日になってはいるものの明くる2日以降は普通のウィークデーが始まるらしい。そのためか市内には新年のムードも希薄だ。市内各所のビルはメリークリスマス兼ハッピーニューイヤーの電飾で飾られてはいるが、それ以外に新年を思わせる飾り物の類は皆無に等しい。むしろ、「いつまでクリスマス電飾を飾っておくのだろうか」と言う部分のほうが気になる。ちなみに中国文化圏では、亥年の十二支動物はイノシシではなくブタだ。ビルを飾るイルミネーションの中にもいくつかブタの姿をあしらったものがあり、何となく眺めていると結構愛くるしい。

 元旦は、香港自由行動の日となっていた。ただ、同行の人間の中に香港の観光情報に明るい者が無く、何となく午前中はまたぞろビクトリアピークのマダム・タッソー蝋人形館に出かけ、午後は香港の街に繰り出して買い物をしようという事になった。九龍半島から香港島への移動、今回は地下鉄を使う事になり、これで多分両者を結ぶ交通手段は全て利用した事になるはずだ。香港島側の地下鉄駅を出てから蝋人形館まではピークトラムで移動。

 マダム・タッソーの蝋人形館と言えば、日本では東京タワーにあるものと相場が決まっている。と言うか本場はロンドンらしいのだけれど、ビクトリアピークのそれは少なくとも東京タワーのものよりは内容的に数段上を行っているようだ。東京タワーのものにも行ったことはあるが、残念ながらどんなだったか覚えていない。

 今さら説明の必要もないのかもしれないが、この蝋人形館には世界中の著名人の蝋人形が展示されている。その人選はジャンルを問わず、ミュージシャンや映画スター、スポーツ選手から科学者、政治家、王族まで、とにかく節操も無く人形を作っているような気がしないでもない。日本人では吉田茂や浜崎あゆみ、千代の富士などが蝋人形になっている。あゆは東アジア辺りではそこそこ知名度があるからこその人選なのだろうが、残念な事にかなり似ていないし、千代の富士は大して人気もなさそうで、吉田茂に至っては指が折れたままになっている。普遍的人気があるのは結局ブラピとかベッカムである。個人的には折りしも2日前に死刑が執行されていたイラクのフセイン元大統領の人形があったのが印象的だった。後味の悪い幕引きから「いわくつき」になってしまった感のあるこの人形は、今後も展示を続けられるのだろうか。

 蝋人形館については、総じてそこそこの見応えはあったものの、個人的にはスティーブン・タイラーの人形が無くて不満だった。




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